レーシックを意識した理由・ちょっと怖い話
2011/3/9 10:02
ここでは、ペンネーム タケさんの体験談を掲載します。想像するだけでゾッとする少し怖い話もありますが、もしかしたらあなたも経験あるかも知れません。タケさんの長文に渡るご協力に感謝します。
(1)レーシックを意識した理由・ちょっと怖い話
私がレーシックを知ったのは、3年ほど前、テレビ番組の特集がきっかけでした。当時はまだまだ日本に普及しているとは言いがたく、コメンテーターや出演していた眼科医の方も否定的な意見が多かったことをよく覚えています。
反対派の方の意見としては、
- ・老後の目の状態がわからないので、なんともいえない
- ・日本ではまだ症例数が少ないため、執刀医も慣れていない
- ・合併症を引き起こす可能性がある
- ・保険が適用されないので、費用がかなりかかる
といったところです。
小学生の頃から眼鏡をかけ始め、その後高校生ごろにコンタクトにした私としては、裸眼で生活できるようになるというのはかなり魅力的な手術です。しかし、そのテレビ番組を見る限りでは、高額な手術費用がかかるわりに、デメリットの方が多かったので、それほど興味を抱きませんでした。
しかし、そんな番組を見たことも忘れかけていたころ、コンタクトで怖い思いをしました。
私はよくコンタクトをつけたまま寝てしまうことが多かったのですが(もちろんコンタクトを処方してくださっていた眼科医さんには秘密にしていました。さすがに怒られちゃいますからね…)いつものように仕事で疲れて寝てしまったときのことです。
朝、起きた瞬間に「しまった!またコンタクトレンズのまま寝てしまった!」とは思ったのですが、当時の私にとってそんなことは日常茶飯事で、気に留めるまでもないようなことでした(笑)その日も特に気にせず洗面所に行こうとして、目をこすったところ、視界が急にぼやけて見えました。
コンタクトが落ちたのかな、と思い、視力検査のように片目ずつ隠して視界をみたところ、こすった右目がぼやけているようでした。落ちたコンタクトレンズはどのみち使えないし、洗面所で新しいものをおろすことにして、なくなったコンタクトレンズの行方を確認せずに通りすぎたのです。
思えば、確認くらいすればよかったのですが…。視界が悪かったせいもあり、洗面所に急ぎました。
まず、付いていた左目のコンタクトレンズだけ外し、いつものように右目をアイボンで洗おうと一回瞬きをしたところ…痛い!というか、明らかな異物感に、何回もまばたきを繰り返していると…何と、目の中、まぶたの上側から、なぜか二つに折りたたまれた格好のコンタクトレンズが出てきたのです…!
なんで?どうして?ずれたコンタクトレンズって、眼球の裏に回っちゃうわけ!?しかもこんなにぬるっと出てくるの!!?
コンタクトレンズを使用し始めて数年。最初はひどかった異物感もとっくの昔に消え、あまつさえ付けっぱなしで眠るくらい油断していた私。しかし、元からずぼらな性格がちょっと怖い目にあったくらいで直るはずもなく、たびたび背筋が凍るような生活を送り続けていたのです。
(2)友人の勧めと家族の反応拭
このままでは、近い将来とりかえしのつかないことになるんじゃないか…。そう考えた私はまず、よくある視力トレーニング教材をためしてみました。
ただ、前述しましたが私はずぼらな性格。かの有名な朝バナナを食べるだけのダイエットも3日間しか続かなかったのに、そんなトレーニングが続くはずもなかったです。視力回復センターに資料を請求してみたり、気になった視力回復系の本を片っ端から買いあさってみたり、様々な方法を模索していたときでした。
ドライアイで、ずっと眼鏡をかけていた私の友人が、レーシックを受けたというのです。とりあえず根掘り葉掘り話を聞いていると、前に見たテレビ番組とはもう大きく時代が変わっているとのこと。日本でもさまざまな症例が出ており、きちんと信頼のおける病院で行えば、術後のリスクもかなり軽減できる、と説得されました。「パンフレットあげるから、一度自分で調べてみなよ~」とかなり強い勢いで押され、パンフレットをもらって帰ってきてしまいました。
とはいえ、視力回復のためにそこそこまとまった額のお金が動くかと思うと、なかなか積極的な気持ちになれません。もらって帰ってきたパンフレットをリビングの机に置いておいたところ、一番に反応したのは母だったのです。
母の視力は両目とも1.5で、矯正の必要はありません。しかし、私がかなりの頻度でコンタクトレンズを外さずに寝てしまうことや、眼球の裏を回って上側のまぶたからでてきてしまったことも、母はよく知っていました。母いわく、「あなたのためにあるような手術じゃない。早く受けてきなさいよ!」とのこと。「費用も思ったより安いみたいだし、この病院なかなか評判いいみたいよ。」と受けてもいないのに、友人と同じくらいの勢いで勧めてきました。父は私と同じで視力が低く、常に眼鏡をしているので、いかに不便かわかっています。パンフレットを見ると、「成功したらお父さんに教えてくれ。」と笑いながらいっていました。
しかし意外なことに、3歳年下の妹は、心配だったようです。「だって、目にレーザーをあてるんでしょ?ちょっと間違ったら見えなくなっちゃいそうじゃない。お姉ちゃんがきちんとコンタクトレンズを外せばいいのよ!」確かにそう言われると弱いのですが、私は仕事柄忙しいときは家にも明け方に帰宅するようなことがあるくらい忙しく、眼科で言われている「装着時間12時間」など夢のまた夢なのです。いつかは眼鏡に戻さないとなあ、と思っていたので、不安がる妹と説得しながらレーシックについて調べてみることにしました。
(3)妹と事前調査
妹が不安がったこともあり、検査予約をする前に自分でレーシックについて調べてみることにしました。私はわりと大雑把な性質なので、習い事・旅行・転職(!)など、重要なことでも事前にきちんと調べたりしないことも結構あるのですが、レーシックに関しては納得のいくまで調べることをおすすめします。
普通の手術なら、どこが悪くて何をするのか比較的イメージしやすいですが、レーシックはどうやって視力を回復させるのか想像できないですよね?
軽く調べてわかったのですが、どうやら角膜を削ってピントを調節する手術のようです。角膜を削る…事前に調べたらそうでもないかもしれませんが、検査の段階で知らされたら結構ショックです。
それに、結構重要なのが「手術後仕事を休むか」だと思います。
職場によっては有給をとる前に代わりの人を手配したり、業務の代行をお願いしたりと色々あるでしょうから、担当のお医者様に目安を聞いてみるといいかもしれませんね。ちなみに私はなんだかんだと1週間ほど休むことにしました。
それから、パンフレットに載っていない細かいこと。メイクはいつからできるのか、時期はいつぐらいが理想的なのか、怖かったか、痛くなかったか、などは、個人のブログやSNSのコミュニティで調べました。「レーシック」と検索すると、医療機関や専門のサイトだけでなく、個人のブログがたくさん引っかかってきます。お医者様の言葉も安心ですが、やっぱり一般の人が実際にやったときの感想が一番参考になりました。ほとんど悪い意見はなく、「やってよかった」「最高!」などと書かれている方がたくさんいらっしゃるのを見て、心配していた妹も納得してくれたようです。
しかし、成功例だけでは不安なのが人間というものであって…。妹がいなくなった後、こっそり「レーシック 失敗例」で検索してみることに。
すると、やっぱりそこそこ引っかかります。ニュースで取り上げられていた訴訟問題もありますしね…。でも、致命的な医療ミスのほとんどがレーシックが始まった初期の頃や、モラルに欠ける医師によるものだということでした。やっぱり、「一番安い」「すぐやってくれる」などで病院を選んではいけないのですね…。
さて、専門機関の評判や料金、自宅からの近さなど、色々考慮した結果、最初に友人が紹介してくれた「品川近視クリニック」に決めることにしました。友人が実際に成功していたということと、一番評価が高いクリニックだったということが最大の決め手です。
費用はコースによってさまざま。検査してからおすすめのコースを勧めてくれるというので、とりあえず無料の検査を受けることにしました。
(4)検査まで2週間
家族全員の理解が得られたところで、決意が揺るがないうちに予約を入れることに。
休暇を考慮した方がいいと前に書きましたが、私の仕事は比較的時間の自由がきき、ちょうど有給も余っていたので祝日や休日に重ならず受けることができたのです。
電話をかけると親切な女の人が対応してくれ、とても親切にいろいろと話をしてくれました。とりあえず半日休暇を取得することにして、平日の午前中に検査予約を入れました。
しかし、検査までの2週間はコンタクトをしないようにとのこと…。そう、コンタクトを使用している人は、検査するのに2週間以上かかるのです!
正直、ずっと眼鏡で過ごすのはちょっと抵抗がありました。だけど、注意を聞かずにコンタクトを装着して、不適合といわれたら嫌だし…。仕方がないので眼鏡を新調することにして(よくある5,000円で作ってくれるところで、もしいらなくなったら度なしのレンズに替えてもらえるのです)おとなしく2週間過ごしたのでした。
電話をした日から検査まで2週間と1日だったので、その期間はついついレーシックのことで頭がいっぱいだったように思います。友人と話をしていてもついついレーシックの話題を振ってしまったり、キーボードで「レ」と打ったら「レーシック」と予測で出てくるようになるくらいSNSのレーシックコミュニティに入り浸ってしまったり…。しかし、不安感をリアルタイムで共有できる友人が数人できたことは幸いでした。顔の見えない相手とやりとりしたのはほぼ初めてだったのですが、レーシックという共通の話題があることで妙な連帯感が出て、連日連絡を取り合うように。このいわば「レーシック同期」とは、年齢が近かったこともあり今でも思い出したようにメッセージを交換しあったりしていますよ。ネット上で知り合うことに抵抗のない人は「同期」を探してみるといいかもしれません。
検査までの2週間は仕事を片付けたり、レーシック仲間と交流したりと、意識して忙しくしていたように思います。ひとりで暇になるといろいろと悪い想像をしてしまったり、失敗例を探してしまったりしてしまいそうだからでしょうね。クリニックを紹介してもらった、すでにレーシックが成功している友人にも会って、どうにか不安を感じずに済んだと思います。
とはいえ、何より検査ができるようになるまで2週間がかかるというのが予想外でした。時間をおかれるとやはり不安を感じやすいかもしれません。電話をかけたときにはすぐに検査して、すぐに手術になると思っていたので、この2週間が恐ろしく不便に感じたことをよく覚えています。
(5)お酒が飲めない…(あと検査の話)
いよいよ検査…の前に、お酒好きにはショックな話。
なんと、手術後1週間はお酒が飲めないのです!短いようで長い1週間。特にお酒好きの私には途方もなく長い1週間に思えました。まあ、それだけで思いとどまるほどではないんですがね。
しかし、前日の夜は浴びるように酒を飲んでしまいました。(もしかしたら、よくないかもしれないですね…)
そして、検査当日。有楽町イトシアへは何度か行ったことがあるので、迷わずに到着できました。かわいい受付のスタッフさんに癒され、手続きを完了。
待合室や施術室には、病院独特の暗かったりなんとなく怖いような雰囲気は無縁です。まるで、おしゃれな美容院のよう。
ですが、ピークを外したというのに待合室にはたくさんの人が。2週間前でオフピークにも関わらず時間の調整が必要なので、混雑しているだろうとは思っていましたが、予想以上でした。まっている人たちも、学生さんに見える人からスーツ姿の会社員まで幅広い層の人々。
さて、検査の内容ですが…、かなり色々なことをしたので、あまり覚えていません(笑)
もちろん、視力検査や眼圧検査など、普段眼科で受けるような検査もされますが、暗い部屋で行う検査や、絵を見たり光を当てられたり…。
その中で唯一覚えているのは瞳孔を開いて行う検査です。どんな仕組みなのかさっぱりわかりませんが、瞳孔が開くという目薬を点眼され、待合室で待つこと30分。その間、手術当日や手術後の注意事項などが説明されます。ちなみに、このとき私はお酒が飲めないことを知ったのです…。そのほかに、アイメイクは2日程禁止、手術後1週間は就寝時に眼帯をして、外出時には保護用のサングラスをすること…などなど色々な注意事項があります。
とにかく1週間はいろいろ制約があるので、仕事は休みを取って正解だったかもしれません。
それからまた、瞳孔が開いて検査再開。
とにかく痛みはまったくなし。覚えているほど不快な検査はなにもなかったです。
そして最後は診察。
混んでいるだけあって30分ほど待ちましたが、診察結果は至って良好。
相談した結果、一番ベーシックなプランのプレミアムイントラレーシックコースで施術してもらうことにしました。角膜が薄かったり、乱視だったりした場合はもう少し高めのコースになったりする場合もあるようですが、目が丈夫にできていてよかった。コンタクトレンズを24時間入れたりしてごめんよ…。
私の場合は翌日に手術を入れていたので、心の準備もそこそこに当日がやってきてしまったのでした。
(6)いよいよ手術(前半)
そしていよいよ手術当日。いつもはとらない朝食をとり、病院へ。
とりあえず、麻酔薬を点眼されます。麻酔薬といっても、感覚的には普通の目薬と変わりません。
その後担当のスタッフさんに、昨日は入らなかった手術エリアへ案内されます。ネームプレートをつけられ、フルネームを何度も確認され、やっと手術室へ。
レーシックの手術は2工程に分かれているらしく、手術中に一回部屋を移動することになります。
最初の部屋へ到着し、手術台に座った瞬間、何か取り返しの付かないことをしたような気分に…。実際には、逆に失った視力を取り戻すわけですが。
目を残して全身に手術用のカバーをかけられ、いよいよ開始。目薬をさされ、まぶたを大きく開かれます。目以外の顔全体が後ろに引っ張られて、目が飛び出しているような感覚。さぞ面白い顔になっているだろうなあと思うのですが、自分で確認できないのでなんともいえません。
そんな面白い顔の私に、上から機械が下りてきます。緊張の一瞬。
ちなみに、待合室においてある「全く痛くありませんでした」という体験記はうそです。いや、激痛はありませんが、かなり我慢強い人が書いたのだと思います。
受ける前に予想していた痛みは、針でちくちく刺されるような感じじゃないかな、と思っていたのですが、実際には眼球を思いっきり圧迫される感じ。目を閉じてまぶたの上から眼球を押すようなかわいいものじゃありません。目を直接圧迫されるので、なんともいえない気持ち悪さです。背中に冷たい嫌な汗をかきました。
スタッフさんが残り10秒から秒数をカウントしていたのですが、そのカウントの長かったこと長かったこと。
やっと終わったと思ったら、次は反対の目。もう勘弁してください…。という気分だったけど、ここでやめたら片方だけ視力良くなってややこしいことになる!と自分を鼓舞し、おとなしく黙っている私。自慢じゃないですが、ピアスを片方だけあけてそのまま3ヶ月もう片方をあけられなかった人間なので…。
またスタッフさんによるカウントが始まり、終了。
言われるままに目を開けるとなんだかぼんやりした視界。寝起きのような感じですね。まあ、こんな中途半端な状態でクリアな視界だったら不思議すぎる。
スタッフさんが「痛かったですか?」というので、「気持ち悪かったです。」と正直に答えると、「次は気持ち悪くないと思いますよ。移動しましょうね。」と手を貸してくれました。
親切なスタッフさんに連れられて、次の手術室に移動。次はどうやら角膜をくっつける工程みたいです。
(7)いよいよ手術(後半)
角質がめくれているという人生最大に不安定な状態で、次の手術室へ。言い忘れましたが、私は健康だけがとりえなので、手術というものが初めてなのです。
ちなみに、めくれてふたのようになっている状態の角膜をフラップと呼ぶのだそうです。
このふたをくっつける前にレーザーを当てて、視力を矯正するらしい。目の、しかも角膜をめくってその奥にレーザーを当てられるなんて、医療の知識がない人からすれば、よくなるどころか失明しそうな感じですが。
またさっきと同じ手術台に横になり、目薬を点眼。それからまたまぶたを固定します。引っ張られてしわとかのびないかなあ、と思うのんきな私。
他の箇所の手術だと実際に治療されている様子は見られないですが、レーシックは目の中。作業する様子が嫌でも見れるのです。私は普段、例えば注射されているときに腕が見れないのですが、今回は目をそらすといっても目の中なのでそういうわけにもいかず…。一部始終を見るのはかなり不安でした。しかし、痛かったりすることがなかったので、手術が進むにつれ案外大丈夫に。時間はこちらの方が長かったですが、最初の方が苦痛だったと思います。
目線をどこへやればいいのかな、ときょろきょろしていると、「緑の光を見ていてください」との指示が。すると、まず角膜をはがす作業ならしく、めくる様子が見えるのです!
「いやーめくれてるよー」と思うまもなく、視界はぼやけてしまい、なにも見えなくなってしまいました。
見えないのでなにが行われていたかよくわかりませんが、何かがこ焦げたような嫌なにおいが立ち込めます。おそらくこの間にレーザーを当てられていたのでしょう。
その後、「洗います」という担当の先生の声が聞こえ、水がかかりました。そしてめくられていた角膜を元通りに。そうして視界を取りもどしたわけですが、この時点でなんだか視力が上がっている感じです。「順調ですね~このまま左目いきますからね。」と再びレーザー開始。今度は何をするか分かっているので、余裕です。そうしてあっという間に手術完了。
そうして目を開けてみると、びっくり!スタッフの顔や部屋の様子がくっきり見えるのです!すこしもやがかかったような感じはあれど、視力は格段に回復しているのがわかりました。
思わず「うわー、すごい!本当に見えます!」と言うと、先生もスタッフさんもにっこり。
その後回復室で20分の休憩をとり、検査後の検診を終えて、今日は終了だとのこと。
手術後4時間は起きて目薬をさし続けなければならないとのことだったので、もし時間が選べたら早めにしておくのがおすすめです。
(8)久しぶりの裸眼
クリニックを出た後、紹介してくれた友人と合流することに。経験者といないと、最初は不安ですしね。最初は何の感覚もなく、ごく普通にお茶をしていた私と友人ですが、そうこうしているうちに麻酔が切れてきてしまいました。
最初は我慢できるくらいの痛みでしたが、時間が経つにつれ無視できないくらいの痛みに。そのうち吐き気や頭痛までしてきて、ついつい黙りこくってしまいました。
しかし、友人は麻酔が切れるのも想定内だったようで、気を使いつつも
「1時間くらいで収まるから頑張って」
とはげましてくれました。
その後、友人の言った通り無事に回復。手術後に痛みを覚えたのは、後にも先にもこの時だけです。
さて、手術後は4時間ほど頻繁に点眼をしなければなりません。私は元々ドライアイだったので、頻繁に点眼を繰り返さなければなりませんでした。この時の感覚が、まさにコンタクトをつけっぱなしで眠ってしまった目と同じ。目薬をさすとしみるような、気持ちいいような、あの感覚です。
ただ、この4時間をすぎると症状は段々良くなり、今ではレーシックを受ける前よりドライアイが良くなっています。
目薬をさしながら、友人とレーシックについて語り合いました。朝起きて眼鏡をさがさなくていいことや、旅行の時にコンタクトレンズを携帯しなくて済むこと、私にとって長い間やらなければならなかった雑事から開放されるのはかなり嬉しかったです。
レーシックをやる前のイメージとしては、当日はかすんでいて翌日あたりから視力がよくなるのかな、と思っていたのですが、効果は速攻現れました。手術前と比べて格段
に視界がクリアになっているのです。手術直後でも感じたことですが、窓の外の景色や友人の顔など、いままで裸眼ではほとんど見えなかったものがはっきりと見えるのです。
思えば、コンタクトレンズを初めてはめた時も同じ事を思いました。やはり眼鏡を通して見るのとコンタクトレンズで見るのはだいぶ違いますし、消毒などが必要なコンタクトレンズより裸眼の方が便利です。
元々度のあわないレンズをはめていたので、レーシック後の視力と少し差があったようです。見えることがあまりに嬉しくて、友人が恥ずかしがるほど周囲をきょろきょろしてしまいました。
唯一こまったことといえば、アイメイクが1週間あまりできなくなったことと、外出時は夜であろうと朝であろうとサングラスをかけなければいけなかったこと。
ただ、レーシックの便利さに比べれば、そんなにたいした代償ではないのかなという気がしました。
(9)レーシック後の経過
翌日はまた検査へ。朝早くはなかったのですが、何年かぶりに視力を取り戻した興奮で早朝に起きてしまいました。
せっかくなのですこし外に出て歩いてみることに。目がなれないからか、太陽がとにかくまぶしく、光に敏感になっているようでした。昨日過ごして気づきましたが、私の場合手術直後は細かいものだけ見えにくくなっていました。家の中でPCや本を読むのは少し疲れるので(読めないわけではありません)少し落ち着いてくる3日目まで外に出たりぼーっとしたりが多かったです。
翌日検診は、手術を受けたクリニックでなくてもいいとのことだったので、提携している眼科でうけることにしました。
手術を受けたクリニックと同じ、広々とした雰囲気ですが、特に混んでいるわけでも空いているわけでもない、ごくごく普通の待ち時間です。
レーシックを受けたということを受付で言えば伝わるようになっているらしく、検査はスムーズでした。
最初に目が痛いなど明らかな異変がなければ、視力検査です。この検査を受けておそらく子供の時以来出たことのないような良好な結果が出ました。私は昨日の朝のときには視力が0.1以下だったのですが、なんと両目とも1.5まで回復。どうりで視界が鮮明なわけだ!と思いました。
術後診断はその後1週間後と3ヶ月後です。もちろん異常があればいつでも来ていいと言われましたが、定期検査でも普段の生活でも、不安に思っていたような-朝起きたら視力が戻っているとか、逆に見えなくなっているとか-ことは一切ありませんでした。
しかし、失敗例で最も多いのが手術後いつも通り目に負担の多い生活を続け、かなり短期間でまた視力が落ちてしまう事例です。(そもそも失敗に入るのか微妙ですが…)
もちろんコンタクトレンズをしながら寝てしまうことは一切なくなったのですが、少しだけ目に気を使う生活を続けているせいか、今のところ視力は落ちていません。
最初に書いたとおり、毎日毎日眼球を動かしたりなどということは、面倒なのでやっていません(笑)やっぱり、できる範囲でその人にあった習慣をつけることが必要だなあ、と思いました。
ちなみに私が今でも気をつけているのは、
- ・PCの前で考え事をするときは、窓の外を見る
- ・眼を酷使してしまったときは、温めたアイマスクをする
- ・ブルーベリーのサプリメントを飲む
くらいです。あまり「これをしなきゃ」「あれをしなきゃ」と考えすぎるとよくない、と先生も言ってらしたので、ずっとこの習慣を続けていけたらそれで大丈夫かな、と思っています。
(10)手術を振り返って
勢いに任せて手術を受け、しばらく経ちましたが、やはりレーシックを受けてよかったと思います。やはり毎日のコンタクトレンズのケアがなくなるだけでもだいぶ楽になりますよ。
そして、目に力を入れて物をみることがなくなったので、慢性的に悩まされていた肩こり・頭痛も楽になりました。マッサージや薬に頼って治そうとしていたのですが、やはり根本から原因を絶たないと良くなりませんね。いつも肩をマッサージしてくれる美容師さんにも「肩こりすごいよくなってますね!どうしたんですか?」と聞かれるくらい劇的な変化だったようです。
旅行や海・プールなど、コンタクトレンズだと不安な場所にもためらいなく行けるようになりました。予備のコンタクトレンズや、ケア用品など、何かと忘れがちだった私には大変ありがたいです。普段使いの1ヶ月タイプだけでなく、アウトドア・旅行用の1日タイプ、小さいケア用品など、細かくそろえていくとなかなかばかにならない金額ですしね。
クリニックについても、不透明な点や、不親切だったりすることは一切なく、好感が持てました。レーシックに限らず、手術とはリスクをともなうことが多く、些細なことでもいちいち気になってしまいますが、このクリニックの先生やスタッフさんは、どんなに小さいことでも丁寧に説明してくれます。
レーシックの手術は格段に認知度が上がり続けて、最近では「レーシック」と言って通じないことはあまりないほど有名になりました。私はもっと認知度が上がって、レーシックの悪いイメージなどが払拭され、受ける人がもっと増えていけばいいと思っています。視力を矯正しなくても常に目が見えているというのは、手術前に想像していたよりも断然便利です。
ただ、よく友人から聞かれるのですが、楽な手術ではありません。ある程度まとまったお金も必要ですし、手術後1週間は生活にいろいろな制限がかかって、快適とは言いがたかったですから。けれど、思い切って少しの不便さと恐怖感を克服すれば、その後は快適な生活が待っていることは保証します。
現在は手術保証期間内ですが、再手術になる可能性はもうなさそうです。レーシックを受けた人は老眼になりやすいようなので、ずっと気をつけていかないといけないですね。